投機筋のおもちゃ銘柄投資法――ギャンブル系グロース株で堅実に運用する方法をシミュレーションしてみた

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今回はグロース株投資についてシミュレーションしてみました。

「グロース株」と呼んでも「キラキラ株」と呼んでもかまいませんが、GAFAなど輝く未来を作りだしそうな成長銘柄は、たぶん「株価が上昇すると、さらに買い増す」という発想をすべきなのだと思います。
「株価が上昇すると売却する」という割安株投資と真逆の発想ですね。

グロース株、とくにテスラやネットフリックスなどは、大きく上昇・下落しやすく、半ば投機筋のおもちゃ銘柄と化している感じがします。
たとえば社長の失言で株価が下がったり、「もうすぐS&P500に採用されそう」という噂で株価が上がったり、業績とはあまり関係ないところで株価が大きく上下する印象があるためです。
もちろん3年以上の長期目線でみると、すでに高い株価に業績の成長が追いついてくるのかもしれません。が、今回は短期目線で考えてみます。

こういった値動きの激しいおもちゃ銘柄に短期目線で投資する場合、以下の表で示すパターンCのように、予測される値幅の前半部分(予測される値幅の下半分)に分割投資する方法が、低リスクかつ高リターンだと思われます。




値動き激しい系グロース株で、堅実に運用するためのシミュレーション


こちらのシミュレーションでは、デイトレーダーとまではいわずとも、日曜トレーダーくらいの短期的な頻度で売買する場合を想定しています。「少しでも株価が下がりはじめたら、しばらく下がり続けるので、すぐ逃げる」的な発想に基づき、損切りラインは買付スタート時株価の-5%に設定しています。そして株価上昇に合わせて、売却ラインもタイトに上昇させています。
投資予算は100万円で計算しています。

400ドルから買付スタートした場合の利益比較、予算100万円
株価
400
420
440
460
480
500
520
540
560
580
売却ライン
380
400
420
440
460
480
500
520
540
560
パターンA
初期に100万円一括投資
投資合計金額
100万円
平均購入株価
400
売却時の利益率
-5%
0
5%
10%
15%
20%
25%
30%
35%
40%
売却時の利益額
-5万円
0
5万円
10万円
15万円
20万円
25万円
30万円
35万円
40万円
パターンB
株価上昇に合わせて10万円ずつ増資


投資合計金額
10万円
20万円
30万円
40万円
50万円
60万円
70万円
80万円
90万円
100万円
平均購入株価
400
410
420
430
440
450
460
470
480
490
売却時の利益率
-5%
-2.4%
0
2.4%
4.5%
6.6%
8.7%
10.6%
12.5%
14.3%
売却時の利益額
-0.5万円
-0.48万円
0
1万円
2.25万円
4万円
6万円
8.5万円
11.25万円
14.3万円
パターンC
株価上昇に合わせて20万円ずつ増資


投資合計金額
20万円
40万円
60万円
80万円
100万円
平均購入株価
400
410
420
430
440
売却時の利益率
-5%
-2.4%
0
2.4%
4.5%
9%
13.6%
18%
22.7%
27.3%
売却時の利益額
-1万円
-0.96万円
0
1.9万円
4.5万円
9万円
13.6万円
18万円
22.7万円
27.3万円
※利益率、利益額は適宜、四捨五入しています。


・パターンA 初期に100万円一括投資:
高リスク高リターン。株価が400ドルから580ドルに上昇した場合、リターン40万円で最も大きい。しかし購入直後に損切り発動するとマイナス5万円で、ダメージが大きい。また、いきなり予算100万円全額投資はメンタルの負荷が大きいため現実的ではなく、実際には10万円投資でスタートして以降、増資のチャンスを逃す可能性もある。

・パターンB 株価上昇に合わせて10万円ずつ増資:
低リスク低リターン。株価が400ドルから580ドルに上昇した場合、リターン14.3万円で最も小さい。ただし購入直後に損切り発動してもマイナス0.5万円で、ダメージが小さい。
損切り発動してもリターンプラスが確保されるのは株価440ドル以上から。

・パターンC 株価上昇に合わせて20万円ずつ増資:
中リスク中リターン。購入直後の損切り発動はマイナス1万円でダメージは小さく、株価500ドルを越えた辺りからリターンは大きくなる。値動きの激しい投機銘柄に賭けるには、このパターンCが吉か。もちろん予測通りいくとは限らないが、たとえば購入直後の損切りを失敗とみなし、「400ドルから500ドルへの上昇」に乗っかると成功とみなす場合、パターンAでは4回中1回成功すれば元が取れるが(失敗で-5万円、成功で20万円)、パターンCでは9回中1回成功するだけで元が取れる(失敗で-1万円、成功で9万円)。


まとめ

値動きの激しいグロース株に短期目線で投資する場合、パターンCが良さそうだなと管理人は感じました。
つまり、予測される値幅の前半部分(予測される値幅の下半分)に分割投資する方法です。
たとえば「現在の株価400ドルで、今後500ドルまで上がるはずだ」と予測を立てた場合、400~450ドルのゾーンで分割投資するってことですね。

…簡単に言っちゃいましたが、その値幅を予測するのが難しいんですよね (^^;
ただしパターンCであれば、9回中1回、予測を的中させるだけで元がとれます。

100回連続で失敗すると、一文無しです (^^♪


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