フリーターが失業理由で国民年金を全額免除する方法――離職票を発行してもらえない場合、どうすればいい?
社会保険に加入している正社員であれば、強制的に厚生年金を給料から差し引かれます。しかし、フリーターや無職が加入する国民年金であれば、支払いを免除できます。
この記事では、特にこんな人を対象としています。
・フリーターである。
・もうすぐバイトを辞めるが、勤め先が「離職票」を発行してくれない。
・勤め先で社会保険に加入していなかった(国民年金に加入していた)。
失業理由で年金免除を申請するとき、「離職票」が必要です。しかし、ファーストフードやコンビニなど、学生や外国人バイトが多く、人の入れ替わりが激しいところは、労務管理も適当です。たとえば勤め先の店長に「離職票」を発行してほしい旨を伝えても、店長から本社社員へ、そして担当部署へきちんと伝わることは望み薄です。たぶん放置される可能性が高いでしょう(実体験)。
そんなわけで今回は、国民年金を免除する方法を紹介します。また勤め先から「離職票」を発行してもらえない場合の対策について、まとめてみました。
そして記事の最後に、年収400万円の人が国民年金を全額免除する裏技を紹介します。べつに違法行為を紹介するわけではありませんよッ。あくまで節税術です(^^;
前年度所得を理由として年金免除を申請する
年金を免除する方法は2つです。
「前年度の所得が安いので、今年の年金を免除してほしい」という方法と、「失業したので、年金を免除してほしい」という方法です。
「前年度の所得が安いので…」という理由に基づく年金免除は有名なので、知ってる人も多いでしょうね。必要な手続きは次の2つです。
・確定申告――前年度の所得が低いことを証明するため。
・年金の免除申請――市役所や年金事務所で必要書類をもらって、記入して提出する。
年金免除となる前年度所得の目安 ( )内は年収
1人暮らしであれば、所得57万円(年収122万円)以下で、全額免除となります。また所得189万円(年収296万円)以下で、1/4免除となります。
その他の条件や、将来受け取れる年金額が減るデメリットについて、検索すればたくさん情報が出てくるので、詳細は割愛します。
失業を理由として年金免除を申請する――「離職票」を発行してもらえない場合
さて、失業理由で年金の免除申請をすると、全額免除となります。仕事を辞めるときに勤め先から「離職票」をもらえるのであれば、手続きは簡単です。「離職票」が失業を証明する書類となるためです。
しかし、「離職票」を発行してもらえない場合、失業を証明することができません。この場合の手続きは次の通りです。
・年金事務所に問い合わせて、「失業を理由とする年金の免除申請を行いたいが、職場から「離職票」を発行してもらえないこと」を伝える(おそらく、年金事務所から「退職証明書」をもらえるはずです)。
・年金事務所からもらった「退職証明書」を、勤め先に記入してもらう。
※「退職証明書」の正式名称や書式のフォーマットは、地域によって若干異なるかもしれません。川崎市の場合、年金事務所からもらえる「退職証明書」は空欄で、手書きで記入できるようになっています。おそらく、どこの地域でも基本的な手続きはほぼ同じだと思われます。
この「退職証明書」が、「離職票」の代わりとなります。これで年金の免除を申請するときに、失業を証明できます。
以上の手続きは、仕事を辞める前に済ませてください。仕事を辞めてからバイト先に行くのは気まずいので(笑)
バイト先の店長も本社の社員さんも忙しいのです。「離職票」の発行をお願いしても、放置される可能性大です。そこで、自分であらかじめ「退職証明書」を準備しておき、忙しい店長をつかまえて、その場で記入してもらえば良いのです。これなら5分で済みます。
年収400万円で国民年金を全額免除する裏技
最後に、ちょっとセコい裏技を紹介します。
失業理由で年金免除を申請する場合、前年度の所得は審査されません。たとえ確定申告していた場合でも、前年度の所得は審査されません。どうやら年金事務所がチェックしているのは、離職票や退職証明書など、「退職しているか否か」だけのようです。
そうすると、こんな裏技が可能です。
去年の年収が400万円で、今年仕事を辞めた場合、前年度所得を理由として免除申請すると却下されるが、無職理由で申請すると全額免除される。
極論をいえば、1日だけ無職期間をつくり、その日に無職を理由として免除申請すると、前年度の所得がいくらであるかにかかわらず全額免除されることになります。
ちなみに管理人がこの裏技を実際に成功させたのは2019年川崎市の場合です。全国の年金事務所で通用するかは不明です。たぶんどこの地域でも同じだと思いますが、成功の保証はしません。べつに違法行為ではないので、試してみる価値はあると思います。
ただし数年後に制度が変更され、チェックが厳しくなるかもしれませんけどね…。
もし申請が却下されたら、きちんと払いましょう。
こちらの記事では、「年金は10年で元を取れるのでお得だと言われているけど、そもそも利率0%での計算はおかしいよね」という話をしています。
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