【XLU/ICLN】米大統領選とクリーンエネルギー、公益事業セクター
2020年11月3日はいよいよ大統領選ですね。
今回はバイデン銘柄として、XLU/ICLNの2つのETFを採り上げてみます。いずれもクリーンエネルギー関連のETFです。
また、大統領選の結果に合わせて、今後2~3年の投資行動をどのように立てればいいのか、見通しをまとめてみました。
XLU 公益事業セレクト・セクター SPDRファンド
XLUとは、S&P500全体のうち、Utilities(公益事業)セクターに連動するETF商品である。
投資先は主に大手電力会社である。分配利回りは約3%。
構成比率は、以下の4社で約4割を占める。
XLU 主な企業の構成比率(2020年10月現在)
・ネクステラ・エナジー(16.4%):太陽光、風力など、再生可能エネルギーの米最大手。
・ドミニオン・エナジー(7.6%):大手電力会社。原子力、天然ガスなどが中心。再生可能エネルギーの割合は4%(発電量ベース)。
・デューク・エナジー(7.6%):石油・天然ガス、原発など。再生可能エネルギーの割合は2%。
・サザン・カンパニー(7.1%):電力・ガス。再生可能エネルギーの割合は10%。
参考:公式HP
ICLN iシェアーズ グローバル・クリーンエネルギー ETF
ICLNとは、バイオ燃料、再生可能エネルギー関連企業で構成されるETF商品である。
上位10銘柄の構成割合はそれぞれ5~6%程度で、合計すると過半数を占める。運用先の4割は米国。分配利回りは約1%。「PBD」など競合商品に比べ、経費率、資産総額いずれにおいても優秀。また「PBD」と違って、TSLA、NIOを含まない。
参考:公式HP
XLU/ICLN 株価チャート
過去1ヶ月(2020年10月)のS&P500セクター別上昇率を見ると、Utilities(公益事業)が最も優秀ですね。
コロナ後の出遅れを取り戻したともいえるし、あるいはバイデン当選期待が高まり、クリーンエネルギーが上昇したともいえます。
XLUとICLNはともにクリーンエネルギー事業に関連しています。下のチャートを見ると、両者の株価は連動している印象を受けます。
ただし中小型株のICLNは値動きが激しく、大型株のXLUは値動きが穏やかです。XLUの値動き幅は、S&P500全体の値動き幅に近いですね。
9/24~10/10の期間、XLUとICLNは急上昇していますが、賭けサイトでバイデン勝利予想が急上昇した時期とちょうど重なっています。
大統領選と公益事業・クリーンエネルギー 2020~2022年頃
2020/11/03の大統領選では、上院・下院の議員選挙も合わせて行われます。下院は民主党の勝利でほぼ確定といわれていますね。
大統領選はバイデン優勢とはいえ、未だ決定的ではありません。仮に12月まで選挙結果がもつれる場合、追加経済対策が滞り、その間、米株価上昇は期待できないかもしれません。
2021~2022年頃にかけて、公益事業・クリーンエネルギーは投資先として有望かどうか、選挙結果のシナリオ別に、簡単にまとめてみました。
①バイデン当選、 上院下院ともに民主党の場合
GAFA解体、法人増税、キャピタルゲイン税などは米株価にマイナス。
ただし公益事業・クリーンエネルギーは買い。
②バイデン当選、上院共和党、下院民主党の場合
公益事業・クリーンエネルギーは買い。
③トランプ当選、上院共和党、下院民主党の場合(現状と同じ)
公益インフラ投資は状況次第で進む可能性あり。ただしコロナ禍において金融緩和・財政出動が必要との観点から合意がなされる場合にかぎる。
④トランプ当選、上院下院ともに民主党の場合
GAFA解体抗争が進み、また政権運営は不安定になる。クリーンエネルギーというより、米経済全体にとってマイナス材料が極めて大きくなる。
参考文献
大統領選に関して、この本を大いに参考にしています。
米株投資家は必読です!
こちらはS&P500セクター別ETFのまとめ記事です。
株価などは2020年5月ころの情報ですが、セクター別ETFについて概要をまとめています。
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