ビットコイン価格の決定要因――ビットコインとドルの相関関係について
ビットコインが高騰していますね。
2020年11月現在、ビットコイン価格(ドル建て)は、2017年末の仮想通貨バブル時に迫る勢いで上昇しています。
その理由として、次の意見をよく見かけます。
・4年に1度の半減期にはビットコインの希少性が意識されるので、価格が上昇する傾向がある。2020年はこの半減期に該当していた。
・Paypal社がビットコインでの決済を発表するなど、今後、ビットコインはたんなる投機手段から正式な通貨としての地位を占めるかもしれない。「ビットコインの利用者が大幅に増えると、価値は上がるはず」という期待感が、現在のビットコイン価格を押し上げている。
理由は他にもいくつかありそうですが、おそらくいずれも正しいでしょう。
が、今回の記事では、ビットコイン価格を決定する要因として、米ドルとの相関性に着目してみます。
結論からいえば、少なくとも2020年において、米ドルが下落すると、ビットコインは上昇しています。
チャートで比較――ドル指数とビットコイン
こちらのチャートは、ドル指数とビットコイン(ドル建て)の値動きを比較したものです。
ドル指数とは、主要通貨に対するドルの為替レートのことです。すなわち、ユーロ・英ポンド・日本円など外国通貨に対する米ドルの交換レートから、ドルの価値を計測したものですね。
この2020年チャートを見ると、ドル指数(ドルの価値)が下落する一方で、ビットコインは上昇しています。ドル指数とビットコインは、ほぼ逆相関関係にあるといえそうですね。
ただし、ドルは-6%の下落に対して、ビットコインは約100%の上昇です。
以上から、ビットコインはドルの値動きを逆方向に増幅させたものであると言えるかもしれません。
その理由としては、「ビットコインが為替市場において正式な通貨としての地位を占めつつある一方で、ビットコインの市場規模は未だ小さいため、ドルのわずかな値動きに対して過敏に反応する」といった点が考えられますね。
ちなみに過去5年のチャートがこちらです。
このチャートから何を読みとれるかは微妙なところですが、ドル指数とビットコインとの連動性は次第に強くなっているような印象を受けます。
「ビットコインが為替市場において正式な通貨としての地位を占めつつある」という説は、このチャートによってある程度は根拠づけられるかもしれませんね。
それは裏を返せば、ドルがほんのわずかに値上がりするだけで、ビットコインが暴落する可能性もあるということですが…。
今後の見通し
将来の予測は基本的に外れるものですが、米FRBによる金融緩和の影響によって、今後2~3年はドル安基調が続くというのが大方の見方でしょうか。
もちろん、ドルとビットコインの逆相関性が今後いつまで継続するかは不明ですが、ビットコインを取引する際の目安の一つにはなるのではないでしょうか。たとえば、一時的なドル高(ビットコイン安)のときを狙ってビットコインを購入する、といった具合ですかね…。
ちなみに管理人はビットコインをまったく購入できておらず、今回の上昇相場を指をくわえて眺めているだけです(泣)。が、もし向こう半年において、一時的にドル高が訪れたとき(1ドル106~110円くらい)、ビットコインが下落するのであれば、「ドルとビットコインは逆相関である」という仮説の正しさが確認できると同時に絶好の買い場到来、ビットコインに全財産ぶちこんで大儲けしてやるぜ…と夢想しています(^^♪
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