【年収別】 ビットコイン税率の計算法をまとめてみた 【ビットコイン税率一覧表】

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「ビットコインで得た利益は雑所得であり、高い所得税がかかる」とよく言われていますね。

ホントかどうか、ざっくりまとめてみました。
結論からいえば、年収に応じて税金は変わるので一概には言えません。たとえば年収300万円以下なら、ビットコインの税金は約20%。また年収1000万円なら、ビットコインの税金は約30%です。
私の印象をいえば、「株の税金20%と比べると、ビットコインの税金は意外と高くない」と感じました。

基礎知識

ビットコインを保有し続けているかぎり、税金は発生しません。また、売却によって得た利益が20万円以内であれば、税金は発生しません。
ビットコインの売却によって得た利益が20万円を超えると、税金が発生し、確定申告する必要があります。このとき、ビットコインの売却によって得た利益は「雑所得」扱いであり、「雑所得」と「給与所得」との合計金額に所得税が課されます。
所得税は累進課税なので、年収に応じて所得税率は変わります。
簡単にいえば、《給与+ビットコイン収入》の合計が高ければ高いほど、税金も高くなるわけですね。

ビットコイン税率を計算してみた(簡易版)

ビットコインの税率を計算するにあたって、考慮すべきは次の3つです。

・所得税

・住民税

・社会保険料(保険、年金など)


厳密にいえば社会保険料は税金ではないけど、本記事では税金とみなして計算します。ビットコインで大儲けすると、翌年にガッツリ社会保険料とられますからね(笑)。

ビットコイン税率の計算法はこんな感じですね。

・税金の合計金額÷年収=ビットコイン税率

・税金の合計金額= 所得税+住民税+社会保険料(保険、年金など)

・年収=給与+ビットコインの利益


というわけで、年収200万円フリーター、一人暮らしの場合(私のことです)、ビットコインの税金はいくらなのか、簡単に計算してみました。

年収
(給与+ビットコインの利益)
課税所得所得税住民税保険年金
税金の合計:40~50万円
200万100万5万10万15万10~20万

※簡単に注釈しておきます。
・課税所得とは、年収から各種控除を差し引いたもの。年収-各種控除=課税所得。たとえば専業主婦(夫)のパートナーがいるなら扶養控除を使えるので、税率はさらに低くなりますね。
・所得税率のおよその目安は、課税所得200万円以下のとき5%、課税所得300万円のとき7%、課税所得450万円のとき10%くらい(正確な数字は各自調べてください。手抜きでゴメン)。
・住民税は所得にかかわらず、課税所得に対して一律10%。
・健康保険料(医者に払うやつ)は地域によって異なる。だいたい年間15万円くらいよね。
・年金は年収200万円なら20万円くらい。フリーターが加入する国民年金であれば半額くらい免除できるはずなので、今回は10万円で計算してみた。正社員なら厚生年金に強制加入なので免除できない。ご愁傷さまです。



さて、あくまで年収200万円フリーターの私の場合ですが…。

所得税・住民税・社会保険料(保険、年金)の合計金額は40万円。
40万円÷200万円=20%

ビットコインの税率は約20%です。株の税率20%とほぼ同じですね。

ビットコイン税率の計算法

以上はざっくり計算でしたが、先程の表に正確な数字を入れていくと、正確なビットコインの税率が割り出せますね。
先程の表と計算式を、もう一度掲げておきます。

年収
(給与+ビットコインの利益)
課税所得所得税住民税保険年金
税金の合計金額

・税の合計金額÷年収=ビットコイン税率

・税金の合計金額= 所得税+住民税+社会保険料(保険、年金など)

・年収=給与+ビットコインの利益

年収別のビットコイン税率一覧表

さて、日本は(というかどこの国でも)累進課税なので、高年収の人ほど税金は高くなります。よってビットコインにかかる税金も高くなります。

ウェルスハック様酒居会計事務所様チャンドラ様の各サイトに《年収/手取り一覧表》が分かりやすく掲載されていたので参考にさせて頂きつつ、年収別のビットコイン税率一覧表をまとめてみました。

年収
(ビットコイン収入を含む)
所得税住民税社会保険料所得税と住民税と
社会保険料の合計
税率ビットコイン
税率
200万円5万円10万円25万円40万円20%20%
300万円6万円12万円43万円61万円20%20%
400万円9万円18万円58万円85万円21%21%
500万円14万円25万円72万円111万円22%22%
600万円21万円31万円86万円138万円23%23%
700万円32万円38万円101万円171万円24%24%
800万円48万円46万円115万円209万円26%26%
900万円64万円54万円130万円248万円28%28%
1000万円82万円62万円144万円288万円29%29%

※条件
・一人暮らし、または扶養家族なしを想定。
・所得税、住民税、社会保険料をすべて一括して税金とみなして計算しています。「社会保険料は税金ではない」とか固いこと言いっこなしです。また健康保険料は地域差が大きいです。
・税率=ビットコイン税率です。ただし年収のほとんどをビットコインで稼いでいる人だと給与所得控除の比率が低くなるので、実際の税率はもっと高くなるはず。あくまで大体の見積もりです。


さて、ビットコイン税率一覧表をざっと眺めると、年収300万円以下ならビットコインの税金は約20%。また年収1000万円ならビットコインの税金は約30%です。
私の雑感ですが、株の税金20%と比べると、ビットコインの税金は意外と高くないように感じます。ビットコインは税金が高いというより、確定申告が面倒くさいといったほうが正確かもしれません。

ちなみに節税術として、年度をまたいで分割売却もアリですね。ただし私は節税のために投資行動を歪めたくないので、あくまで一案として考えています。たとえば今年12月頃にビットコインバブルの最終局面であることが誰の目にも明らかになり、しかし一括売却は勇気がいるので12月と翌年1月に分けて売却すると税制上有利かもね~くらいに頭の片隅に入れるくらいで丁度いいかも。
世間的には今年2021年後半のどこかでバブルのピークが来るなどと言われているので、節税の為だけに売却をためらった結果、バブル崩壊に巻き込まれてしまっては元も子もないですからネ…。


関連記事です。本文で少し触れましたが、フリーターが年金免除する方法について。

こちらの記事では、ビットコインで利益が出たとき、一部売却すべきか、それともさらに買い増すべきか…といった売買法について考察しています。

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